「ストレッチ」「腹筋」の思わぬ落とし穴
走る上ではかえってマイナスになることも。 骨ストレッチ•ランニング③
腹筋運動の落とし穴
走る前に見直しておきたいことは、ストレッチ以外にもいくつかあります。たとえば、補強運動として行われている筋力トレーニングや体幹トレーニングにも問題があることはご存じでしょうか?
まず、一般になじみ深い腹筋運動について考えてみましょう。
最近では、体幹トレ―ニングが流行っていることから、体幹部(胴体)の強
化の一環として腹筋を鍛える人も増えているようです。
しかし、腹筋を鍛えることが果たして体幹強化につながるのか? 論より証
拠、例えば「筋力テスト」でそのことはすぐに自分でも確認できます(『骨ストレッチ•ランニング』内で具体的に紹介しています)。
わざわざ腹筋を鍛えても、力が出せない。だとしたら、何のために行って
いるのかという話になるでしょう。
また、腹筋運動を10回ほど行った後に、5メートルほど歩いてみてください。勘のいい人は、起き上がろうとした段階で「いつもより体が重いな」と感じるかもしれません。実際に歩いてみると足どりが重く、思うように前へ進めないことに気づかれるはずです。
少し歩いただけでそれだけの負荷がかかるのです。しかも、たった10回行っただけでこうした結果が出ます。
腹筋が割れているといかにも鍛えている印象がありますが、体を動かすことにどれほどプラスになっているか……。こうして体の反応を確かめていくと、効果に疑問を感じるでしょう。
<『骨ストレッチ・ランニング 世界一、ラクに走れる!』より構成>
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